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すべては患者さんのために

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ストレートワイヤー法は、ベンドしないですむという点でドクターは楽になるかと言えます。ただ、曲げないで済むことは結果であり、それまでのステップが大切であるという事は、忘れてはいけないことです。ベンドしないためには、すべての課程で間違いがなく、正確である必要があるからです。
何十年も先を読む棋士のように、先々のことを予想して十分に考えておかなければいけないのです。
例えれば、車の自動運転に似ているかもしれません。ドライバー自身はハンドルを握らなくても車は安全に走行しますが、それを支えているのは精密なシステムであり、膨大なプログラムの上に成り立っているのです。
ストレートワイヤーも同様に、ベンドしないで済むという事は、それに至る過程を緻密に計算し、実現を想定して正確にシュミレーションすることが必要です。
治療の組立や設計なくして、治療ができるのであれば、これほど楽なものはありません。たとえば、患者さんの歯型模型をラボ(技工所)に送って、それに対してコンピュータがシュミレーションし、ロボットがベンドし、ドクターはそれを患者さんに装着するだけで済むのであれば、こんな楽なことはありません。
ただ、この方法である程度のところまでは治せても、必ずどこかで窮地に陥るのではないでしょうか。それは、治療の課程を考慮していないからです。
例えば、インターブラケットディスタンス(ブラケット間の距離)が短いところには、ベンドしたワイヤーが入らず、近遠心に歯を動かそうとした時に、そのベンドが邪魔になり、歯をスライドして動かすことが出来なくなります。そうしたことを全く理解せずに治療をしても、結局は治しきれなくなってしまいます。
特に日本人の場合、クラウディング(叢生)が激しいので、最初からすべてのブラケットをつける事が出来ないことが多く、1個1個細かくつけていく必要があります。このような治療はロボットの治療には向いていないと言えます。
矯正治療を手掛けるドクターの考えには、2通りあるような気がします。ストレートワイヤーで治療するというドクターと、もう一つはワイヤーベンドが難しいから、そこはロボットに任せるというドクターです。しかし、ロボット任せでは最終的に行き詰まり、結局、治せなくて患者さんに迷惑をかけてしまうことになるのではないでしょうか。
“すべては患者さんの為に”という考えが根底にあるかないかが問われるのだと思います。

著者 Writer

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竹元 京人
世界舌側矯正歯科学会(WSLO)の発足メンバーであり初代大会長を務める。
アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各国で舌側矯正について講演、講習会を行うなど、舌側(裏側)矯正を最前線で牽引する第一人者。

役職
World Board of Lingual Orthodontists(WBLO前会長)
イタリアフェラーラ大学 客員教授
英国王立エジンバラ大学医学部 M-Ortho examiner, Fellow

所属学会
世界舌側矯正歯科学会(認定医、専門医、元会長、創設理事)
ヨーロッパ矯正歯科学会(EBO専門医)
日本矯正歯科学会(臨床指導医)
日本成人矯正歯科学会(臨床指導医、総合指導医)
日本舌側矯正歯科学会(認定医)

経歴
1979年 東京歯科大学卒業
1979年 東京医科歯科大学歯学部矯正科入局
1983年 竹元矯正歯科開業
1988年 イーライン矯正歯科開業

イーライン矯正歯科

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